昨年もご好評いただきました安河内先生のトークショー、その様子をご紹介いたします♪
今展では、安河内先生にセレクトいただいた掛け軸を中心とした絵画をずらりと6階美術画廊に集め、展示販売いたしております。
その中でも、先生のおすすめは「川合玉堂」と「横山大観」。
作品の説明をされる時は、大変真面目にお話しいただきますが、次の作品に移る際に「これも、ほんとうに素晴らしい、いい作品です」とおっしゃる際におもわず零れる笑みに「あぁ、本当にこの絵がお好きでいらっしゃるんだなぁ」と感じながら、わたくし、撮影させていただきました。
いわるゆ良い物を見る目、目利きとなるにはいいものを実物で見ること。
安河内先生曰く「美術館やデパートは、確かな本物を扱ってみえる場所。購入するのは大変ですが、見るのはただですのでぜひ様々ないいものをその目でご覧になってください。特に、美術館は作品と少し距離がある場合がありますが、デパートはガラスケースを通さず紙の上の墨の色を、筆の跡をご覧いただけます。同じ墨彩画でも、墨の濃淡や色が青みがかっていたり、茶色っぽかったり、様々です。そういう部分に着目していく内に『あぁ、この作家の特徴はこういう色を使うんだ、筆運びなんだ…』と感じられるようになれば、第一歩。」とのこと。
お客様からの質問コーナーでは、「川合玉堂の作品には、背景が描きこまれていない作品も多くありますが、他の作家の作品にはそうでもないものが多い。この違いはなんでしょうか?」という質問が。
「川合玉堂さんは本当に上手なんです。絵のことしか考えていらっしゃらなかったような方であると伺っておりまして、もともと才能のある方でいらっしゃいました。そこへ鍛錬を積まれたことで、描きたいと思われたものを一点に描き上げられる作品は、背景が描きこまれている他の方の作品に劣るですとか、背景がない作品よりある作品の方が良いということはありません。」
その他には、「番組の司会者の方が代わられましたが、何か変わりましたか?」という面白い質問も。
安河内先生は「先代の司会者の方は、もうずいぶんと長く司会を務められていて、もう作品を見る目が素人ではなくなっていらっしゃいました。その分、今の司会をされている今田さんは本当に素直な方で『これなら僕でも描けますよ!』とおっしゃったりされるのですが、そういう作品に限って本物だったりすることが多いんですね(笑)そういう所は本当に、私たち鑑定者ではなく、会場のみなさんや視聴者の方々と同じ目線に立って番組を盛り上げてくださっています。」と朗らかに答えられていらっしゃいました。
安河内先生のお話しを聞いて「もう一度作品をよく見てみたいと思ってしまったから、もうちょっとここでゆっくりさせてもらうよ」とトークショー終了後に、男性のお客様が話してくださいました。
松菱6階美術画廊「安河内眞美 セレクト絵画展」は9月15日(月・祝)まで開催いたしております。
最終日のみ午後4時にて閉場させていただきますので、気になる方はぜひ一度お立ち寄りくださいませ!
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